#120 映画「ナポレオン」ネタバレ感想編Part1:ナポレオンが欧州を駆け抜けた時、日本は何をしていたか!?

こんにちは!今回はリドリー・スコット監督の最新作『ナポレオン』について、感想をまとめた記事をお届けします。

映画の中で描かれる激しい戦争シーンやナポレオンの個人的な一面など、注目ポイントが満載ですが、特に印象に残った点について掘り下げていきます。また、ナポレオンが欧州で勢力を拡大していた同時期、日本はどのような状況だったのかも考察してみます。

*訂正:誤 スピノザ → 正 スキピオ

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戦争シーンの迫力とナポレオンの人間らしさ

まず、この映画で特筆すべきは、戦争シーンの壮大さです。冒頭から合戦が始まり、迫力満点の演出に圧倒されます。首が飛ぶような過激なシーンが続き、観客にその時代の戦争の苛烈さを実感させます。しかし、それ以上に印象的だったのは、戦争の中心にいるナポレオン自身が、決して「完璧な英雄」として描かれていない点です。

ナポレオンという人物像が、神格化されることなく、ただの「一人の人間」として描かれているのが特徴的でした。偉大な功績を残した英雄というより、個人の弱さや葛藤を抱えた「人間ナポレオン」を描こうとした意図が強く感じられました。夫婦関係を通じて描かれる彼の感情的な部分が、戦場での冷徹な指揮官像とのギャップを生み出し、観客に強い印象を与えます。

ナポレオンとジョゼフィーヌの愛

映画全体を通して描かれていたのは、ナポレオンと妻ジョゼフィーヌの複雑な関係です。戦争と政治の裏にある彼の人間的な側面が、この夫婦関係を通して表現されています。単なるロマンスではなく、立場や責任に縛られつつも、お互いを必要としていた二人の関係が、深く描かれているのが見どころです。

特に、ジョゼフィーヌ役の女優さん(『ミッション:インポッシブル』シリーズでおなじみの彼女!)が、ナポレオンとの微妙な距離感や強さを巧みに演じていて、彼女の存在がナポレオンにとって大きな影響を与えていることが伝わってきました。

歴史的背景を知ることで楽しみ倍増

個人的に、この映画を観ていて思ったのは、ナポレオンについての事前知識があればもっと楽しめたかもしれない、ということです。特に戦争シーンや歴史的な事件の背景を理解していると、その選択や行動の意図がより深く伝わってきます。映画ではフランス革命から彼の死に至るまでが描かれていましたが、時代背景をもっと知っていたら、さらに面白さが増すでしょう。

映画鑑賞後の感想として、映画「ナポレオン」を見る前にナポレオン史をなんとなく知っておくのがいいと思いました。

例えば、ナポレオンの島流しの話。彼が2回も島流しに遭ったことは有名ですが、その島がどこに位置していたのか、なぜそこに流されたのかを知っていると、彼の最後の姿により一層の感慨が湧くはずです。

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ナポレオンが活躍していた時、日本はどうしていた?

さて、ナポレオンが欧州で激動の人生を送っていた頃、日本はどのような状況だったのか気になりますよね。その頃、日本はまだ江戸時代で、海外との接触をほとんど避けていましたが、ロシアが北方からちょっかいを出してきていました。

例えば、ナポレオンがトゥーロン攻防戦で頭角を現した1793年、同時期の日本では「寛政の改革」が進行していました。この改革は、松平定信が行ったもので、幕府の財政を立て直し、国内の安定を図る試みでした。しかし同時に、ロシアの使節が日本の北部に到来し、外国との接触を避ける日本が次第に国際情勢に巻き込まれつつある時代でもありました。

さらに、ナポレオンが勢力を拡大していた1800年代初頭には、日本でも伊能忠敬が日本全国を測量していた時期と重なります。ナポレオンが欧州の地図を塗り替えていた一方で、伊能忠敬は日本の地図を作り上げていたのです。このように、ナポレオンと日本の歴史を並べてみると、当時の国際的な流れや日本がどのようにその中で動いていたかが見えてきます。

ナポレオンと日本の関係

さて、ここからはナポレオンが欧州を駆け抜けていた時代と、同時期に日本がどのような状況だったかを見ていきましょう。

1793年:トゥーロン攻防戦

ナポレオンが頭角を現した1793年、フランスでトゥーロン攻防戦が行われていた頃、日本では寛政の改革が進行中でした。

松平定信が進めたこの改革は、経済政策や社会政策など広範囲にわたるものでした。

1804年:ナポレオンの戴冠

1804年、ナポレオンが皇帝として戴冠した時、日本ではロシアのレザノフが通商を要求してきた時期でした。

この頃、伊能忠敬が北海道の測量を行っており、日本の地理を正確に把握する重要な時期でもありました。

日本の対外関係

ナポレオン時代のヨーロッパが激動の時代であったのと同様に、日本もロシアからの圧力を感じつつありました。

c例えば、1807年にはロシアが択捉島に上陸するなど、日本の北方への関心が高まり始めていました。

ゴールデンカムイとの意外な関係

さらに興味深いのは、ナポレオン時代の日本とアニメ・漫画「ゴールデンカムイ」の関係です。

ゴールデンカムイもまた、北海道を舞台にした作品であり、この時期の日本の北方地域への関心と通じるものがあります。

映画「ナポレオン」を見た後にゴールデンカムイを観ると、歴史的背景がより深く理解できるかもしれません。

終わりに

リドリー・スコットの『ナポレオン』は、戦争映画としての迫力もさることながら、一人の男としてのナポレオンに焦点を当てた作品です。

戦闘シーンはもちろんのこと、彼の個人的な葛藤や愛、そして歴史の波に翻弄される姿がリアルに描かれています。また、ナポレオンの時代と同時期に日本がどのような歴史を歩んでいたのかを知ることで、さらに映画を楽しめると思います。

次回は、ナポレオンのさらなる感想や、彼の人生と日本の歴史の意外な共通点について掘り下げていきたいと思います。それではまた!

ナポレオン映画の感想

映画「ナポレオン」は、戦争シーンがとても印象的でしたね。

首が飛ぶシーンも多くて、まさに戦場のリアルを感じさせる作品でした。特に冒頭のトゥーロン攻防戦からナポレオンが頭角を現す様子は圧巻でした。

ナポレオンの人間味

ナポレオンの人物像が、ただの英雄ではなく、1人の人間として描かれている点が興味深かったです。

高い志を持った英雄というよりは、人間ナポレオンとしての側面が強調されていて、彼の個人的な葛藤や弱さがリアルに描かれていました。これが、前回の「首」の話とも通じるところがありますね。

批判と擁護

ナポレオンの政治家としての手腕や部下との関係はあまり描かれず、妻ジョゼフィーヌとの関係が中心に描かれている点が特徴的でした。

この描写に物足りなさを感じる人もいるかもしれませんが、一方で、夫婦の愛や人間関係の深さを丁寧に描いていた点は評価できると思います。

特に夫婦の愛の描写は、非常に深く、単なるロマンティックな関係ではなく、立場を割り切った現実的な関係が描かれていました。この点において、ナポレオンの人間味がさらに強調されていたように感じます。

戦闘シーン

戦闘シーンは圧巻で、特に最後のアステルリッツの戦いは見ごたえがありました。陣形が動くシーンや連携の描写は素晴らしかったです。

戦争のリアルさが伝わり、ナポレオン時代の戦争の凄まじさを感じました。

まとめ

映画「ナポレオン」は、戦闘シーンの迫力やナポレオンの人間味を描いた点で非常に見ごたえがありました。また、ナポレオンが欧州を駆け抜けていた時代に日本がどのような状況だったかを知ることで、さらに深い視点で映画を楽しむことができると思います。

次回は、ナポレオン映画の感想Part2として、さらに深掘りしていきますので、どうぞお楽しみに。それではまた次回お会いしましょう!

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