#101 映画「神回」ネタバレ感想編:迷作?名作?いやいやこれは怪作だ!なぜ名作タイムループの季節は夏なのか問題
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映画好きの2人が、映画「神回」を観た感想を話しています。
皆さんこんにちは!今日もよろしくお願いします。
本日は「神回」という映画を観てきましたので、そのネタバレ感想をお届けします。タイムループものが好きな方、特に夏に観るのがオススメという話題も含めてお送りします。
映画本編はこちら
基本情報
監督/脚本:中村貴一朗
上映時間:88分
メインキャスト
沖芝樹役:青木柚
加藤恵那役:坂ノ上茜
日本の夏とタイムループの関係
まず、なぜ夏にタイムループものを観るのか?日本のループものの作品にはなぜか夏が舞台になることが多いです。例えば「時をかける少女」(アニメ版)、「ひぐらしのなく頃に」、そして「エンドレスエイト」など。これらは全て夏が舞台となっている作品です。
なぜ夏にループものが多いのか?その理由は、夏休みという期間が持つ「終わらないでほしい」という思いが日本人の心に深く根付いているからかもしれません。夏は楽しい時間であると同時に、終わりが訪れる儚さも持っています。だからこそ、無意識にその時間を繰り返したいという願望が作品に反映されるのではないでしょうか。
映画「神回」のあらすじ
物語は夏季休校中の高校が舞台。2年生の樹(いつき)は文化祭の実行委員を務めることになり、もう一人の委員である恵奈(えな)と教室で打ち合わせを始めます。
しかし、打ち合わせを始めてから5分後、樹だけが5分前に戻ってしまうタイムループに陥ります。
何度も同じ5分間を繰り返すうちに、樹の精神は次第に混乱していきます。果たして樹はこのループから抜け出すことができるのでしょうか。
予想と実際の展開
映画を観る前に予想していたのは、主人公が何かの理由でタイムループに囚われ、それをどうにかして打破しようと奮闘する物語だということ。
特に、夏に見たくなるタイムループものは、日本人の夏休みへの思いとリンクしているのではないかということです。
ネタバレ感想
ここからはネタバレ全開でいきますので、ご注意ください。
映画の冒頭では、ベッドに横たわる老人が登場します。この老人が実は主人公の樹であり、彼が死にかけている状態で見ている夢であることが示唆されます。
樹は高校2年生の夏休み中、文化祭の打ち合わせのために教室で恵奈と話している最中に5分間のループに陥ります。しかし、この5分間は実際には存在しなかった時間です。樹は文化祭の実行委員にはなれず、恵奈と一緒に過ごすこともできなかったという現実があります。
なぜ5分間なのか?それは樹が本当に望んでいたのは、この短い時間でも恵奈と一緒に過ごすことだったからです。この5分間は彼にとって特別な時間であり、何度も繰り返すことで、その瞬間を手に入れたいという強い願望が表れているのです。
ループを終わらせるための方法としては、何度も繰り返しながら歳を取っていくという現象が重要なポイントとなります。最初は高校生だった樹と恵奈が、ループを繰り返すごとに年老いていくのです。最終的にはおじいちゃんとおばあちゃんになり、最後のループでようやく解放されることとなります。
樹はループを通じて、永遠に続くかと思われた地獄のような時間が実は終わりがあるものだと気付きます。そして現実の世界で恵奈は元気に過ごしていることを知り、彼の心に変化が訪れます。最終的にはこの5分間を受け入れ、穏やかな気持ちで終わりを迎えることができるのです。
まとめ
映画「神回」は、タイムループものとしては独特のアプローチを取った作品でした。
夏休みの特別な時間を繰り返すことで、主人公が自分の未練を解消していく過程が描かれており、見る人に深い印象を与える作品でした。
タイムループものが好きな方はもちろん、夏に観たい映画としてぜひお勧めしたい一本です。
皆さんもぜひ「神回」を観て、自分なりの感想を持ってみてください。それでは次回もお楽しみに!