#193 ドラマ版「笑ゥせぇるすまん」2025 感想編:社会の闇を描く藤子不二雄Ⓐの代表作!面白く無いと思ったあなたは幸せな人なのかもしれません

皆さんこんにちは。今日は実写ドラマ『笑ゥせぇるすまん』(2025年7月18日からPrime Videoで配信)について話していきます。よろしくお願いします!

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藤子A先生とF先生の違い

早速ですが、配信初日に『笑ゥせぇるすまん』を視聴してきました!映画のように「見てきた」という表現は少し違うかもしれませんが、最速レビューをお届けします。原作は藤子不二雄Ⓐ先生の漫画『笑ゥせぇるすまん』。

まず原作について。『笑ゥせぇるすまん』の原作は藤子不二雄A先生の作品です。「Fじゃない方」と言われがちですが、正直どっちがどっちだったか混乱しますよね。F先生が『ドラえもん』の方で、ベレー帽のイメージがあります。一方でA先生のほうはちょっと顔が思い出しにくい…画像検索しないとわかんないかも(笑)。

で、この二人の作風の違いについて。F先生は『ドラえもん』に代表されるような「少し不思議(SF)」な作品が多い。宇宙や未来、大百科シリーズとか『エスパー魔美』とか…世界観がポジティブで夢がある感じ。

一方でA先生の作品は、もう少し現実寄りというか、社会の裏側や人間の欲望みたいなものを描く傾向がある気がします。

全12話の配信日と出演者

今回公開されたのは全4話で、私は全て視聴しました。

事前の情報では、主演の秋山竜次さんの作り込みがすごい、脚本家が豪華といった声が多かったです。確かに、宮藤官九郎さんをはじめ、かもめんたるの岩崎う大さん、マギーさんなど、そうそうたるメンバーが脚本に名を連ねています。

各話の概要は以下の通り。

7/18配信開始(#1–4)

#1「たのもしい顔」…山本耕史

#2「シーソーゲーム」…斉藤由貴、千葉雄大

#3「ソックリさん」…本郷奏多、あの

#4「決断ステッキ」…黒島結菜

7/25配信開始(#5–8)

#5「夢の一発屋」…石田重廣、保科有里

#6「デトックスヒロイン」…井桁弘恵

#7「地下アイドル」…高嶋政伸、OCHA NORMA

#8「借りパクの泉」…中川大志

8/1配信開始(#9–12)

#9「イン主婦エンサー」…仲間由紀恵

#10「海馬ガム」…國村隼

#11「ホワイト上司」…勝地涼

#12「サブスクおじいちゃん」…濱田岳、小日向文世

私と『笑ゥせぇるすまん』

『笑ゥせぇるすまん』はアニメを少し観たくらい。1989年から1992年にTBS系列で127話が放送されてたそうで、たぶん再放送で観た記憶があります。

基本フォーマットは「1話完結」で、最後はバッドエンド。『こち亀』みたいに構成は似てるけど、基本的には成功しない。“ブラックなドラえもん”という印象が当時からありました。

幼心に『笑ゥせぇるすまん』は少し怖く、積極的には見ていませんでした。今思えば「人間の欲望とその代償」っていう深いテーマだったんですけど、当時はただ怖かったんです。

裸のお姉さんが出てくる回は、子ども心に強烈なインパクトを残しました笑

面白くなかった人は幸せかも

さて、今回実写ドラマを全4話見てみて、まず結論からお伝えしたいのは、「このドラマを見てつまらない、共感できないと感じた人は、おそらく精神的に健康で幸せな人だ」ということです。

作品の雰囲気は『世にも奇妙な物語』に近く、リアリティラインはあまり高くないものの、登場人物は誇張されたキャラクター性を持っています。

基本的に『笑ゥせぇるすまん』は、人間の欲望、つまり満たされない心や不満を描いています。

1~4話のテーマ

今回公開された4話の主なテーマは以下の通りです。

  • 第1話:「社会的責任から降りたい」 山本耕史さん演じる顔だけが取り柄の男性が、過度な期待と責任に疲弊し、幼児返り的ことをする物語。無責任状態を求める欲望が描かれます。
  • 第2話:「美貌への欲」 斉藤由貴さん演じる年上女性が、若い彼氏との年齢差に悩み、相手の若さを吸収する道具に手を出してしまう話。若さや美貌への執着がテーマです。
  • 第3話:「見栄と嘘」 本郷奏多さん演じる自称エリートサラリーマンが、友人や人気女優のあのちゃんに嘘をつき、見栄を張ることで破滅していく物語。虚栄心がテーマです。
  • 第4話:「自己決定」 黒島結菜さん演じる優柔不断な女性が、自分の意思で物事を決められない悩みを抱え、最終的に自分で選択した結果、悪い方向に進んでしまう話。自己決定の難しさや、安易な選択の危険性が描かれます。

これらの話は、東京のような都会を舞台にしていることが多いと感じました。もしかしたら、都会の方が欲望が露出しやすく、キャラクター性が際立つのかもしれません。

心の弱い部分を許容できるか

この作品を見て共感できる人は、自分の心の弱い部分を投影して「あるある」と感じたり、面白さを感じるかもしれません。しかし、共感できず「つまらない」と感じる人は、現在の自分が心身ともに健康な証拠だと言えるでしょう。

人を知りたかったら何に怒るか知りなさい

例えば、ダイエットを頑張った人にとって、痩せたいと言いながらショートケーキを食べる人を見たらイライラするかもしれません。ギャンブルを断ち切って貯金している人にとって、お金がないと言いながらパチンコを打つ人を見たら腹が立つかもしれません。それは、過去の自分を重ね合わせたり、乗り越えた困難を思い出すからではないでしょうか。

『笑ゥせぇるすまん2025』は、見る人によって巻き起こる感情が大きく異なる作品です。主演の秋山竜次さんの演技の完成度はもちろん素晴らしいですが、作品の内面に注目して、ご自身の心の健康度をチェックするような気持ちで楽しんでみてはいかがでしょうか。

東京タワマン文学と相性抜群では?

個人的には、今後の『笑ゥせぇるすまん』に「タワマン文学」や「中学受験」のような、現代の都会ならではの「七つの大罪」とも言えるテーマが描かれると、さらに面白くなるのではないかと期待しています。

例えば、タワマンの高層階と低層階に住む人々の間の嫉妬や、中学受験の合否で子どもの人生のランクを決めてしまうような風潮など、現代社会のリアルな欲望や葛藤を描けば、より「令和版」らしい作品になるのではないでしょうか。

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今週は実写ドラマ『笑ゥせぇるすまん2025』を熱く語らせていただきました。皆さんもぜひご覧になって、ご自身の心のヘルスチェックをしてみてください!

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