#134 映画「哀れなるものたち」ちょっとだけネタバレ感想編:R18指定で好き嫌いあるエログロ映画だから気をつけて!その上でアカデミー賞11部門はホント謎
Podcast: Play in new window | Download
Subscribe: Apple Podcasts | Amazon Music | Android | RSS | More
映画好きの二人が 映画「哀れなるものたち」について話しています。
映画本編はこちら
おおまかな感想
こんにちは、皆さん。今日もよろしくお願いします。
本日は、ヨルゴス・ランティモス監督の最新作『哀れなるものたち』についての感想をお届けします。
この作品は、以前アカデミー賞の脚本賞を受賞した『ロブスター』で知られる監督の最新作です。今回もまた、彼独特の世界観が描かれています。
まず、予告編を見るとかなり興味深い内容ですが、実際に映画を観てみると、非常に奥深い物語が展開されています。
この作品は、ある種の改造人間が主人公で、彼が世界を旅するというストーリーです。しかし、期待されるような心温まる物語ではなく、むしろ暗く重いテーマが描かれています。
驚くべきことに、この作品はアカデミー賞で11部門にノミネートされました。その理由は、おそらく一般的な映画とは異なる独特のアプローチや表現方法にあるのでしょう。
この映画は、一部の人にとっては衝撃的な体験かもしれませんが、映画としてのクオリティは非常に高く、多くの人に見てほしい作品だと思います。
また、監督の作品では、人間を一般的な意味で描くのではなく、ある種の動物として扱う傾向があります。これは、新しい視点から人間の本質について考えさせられる要素となっています。
登場人物の中には、ベラや彼女を育てるグリーンゴブリンなど、印象的なキャラクターが登場します。彼らの関係や成長は、物語に深みを与えています。
豪華客船での旅や、ハルクのような強い存在との出会いなど、物語は奥深く展開していきます。特に、ベラの成長や彼女が新たな世界に飛び出す姿は感動的です。
『哀れなるものたち』は、見る者によっては少々衝撃的かもしれませんが、その作り込みやストーリーテリングのレベルは非常に高く、一見の価値があります。是非、映画館で体験してみてください。
教育映画としての側面
映画「哀れなるものたち」は、一見すると女性の自立や社会風刺をテーマにした作品のように思えますが、教育映画としての側面も非常に興味深いものです。
主人公ベラは、外の世界への憧れから、グリーンモンスター(父親)の反対を押し切って旅に出ます。そこでさまざまな経験を積み、知識や社会常識を身につけていく過程は、まるで子供たちの成長を映し出すようです。
特に印象的なのは、グリーンモンスターがベラを心配しながらも、冷静に状況を見守るシーンです。感情を表に出さず、科学者として論理的に判断する姿は、子供に過度に干渉せず、自立を促す教育者の姿と重なります。
また、ベラがハルクと出会い、互いに支え合いながら成長していく様子も、教育におけるパートナーシップの重要性を示唆しています。
このように、「哀れなるものたち」は、親子関係、教師と生徒の関係など、さまざまな教育的視点から解釈できる作品です。
作品の多層性と深いメッセージ
この映画は、単に教育映画としてだけでなく、さまざまな切り口で楽しむことができます。
フェミニズム映画として見ると、女性の生き方や社会における役割について考えさせられます。また、エンターテインメント作品として見ると、独特な映像美やストーリー展開に引き込まれます。
このように、「哀れなるものたち」は、見る人によってさまざまな解釈が可能な多層的な作品です。その深遠なメッセージは、私たちに多くの問いかけを投げかけてくれます。
教育における多様性と寛容性
「哀れなるものたち」は、教育における多様性と寛容性の重要性を教えてくれます。
ベラは、グリーンゴブリンの過保護な保護から逃れ、外の世界でさまざまな経験を積み、成長していきます。これは、子供たちが自らの力で成長するためには、失敗や挫折を恐れずに挑戦することが大切であることを示唆しています。
また、グリーンゴブリンは、ベラの旅立ちを最初は反対しますが、最終的には彼女の意思を尊重し、見守ります。これは、教育者にとって、子供たちの自主性を尊重し、個性を伸ばすことが重要であることを示唆しています。