#99 映画「リバー、流れないでよ」ネタバレ感想編:サマータイムマシンブルースでお馴染みヨーロッパ企画のタイムループ映画
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こんにちは!今回は、ヨーロッパ企画の最新作「リバー、流れないでよ」について、感想やネタバレを交えて語っていきます。
ヨーロッパ企画は「サマータイムマシン・ブルース」でおなじみの劇団で、今回の映画も彼ららしいタイムループをテーマにした作品です。
この記事では、映画の見どころや展開、そしてタイムループという題材がどのように描かれているのかに触れながら、考察を進めていきます!
映画本編
目次
ヨーロッパ企画ってどんな集団?
まず、ヨーロッパ企画について少しおさらいを。ヨーロッパ企画は京都を拠点にする劇団で、タイムトラベルやループなど、SF的な要素を取り入れたコメディ作品が得意です。過去作「サマータイムマシン・ブルース」は映画でも人気を博し、舞台作品でも多くのファンを持っています。
今回の「リバー、流れないでよ」も、そんな彼らの独特のユーモアとアイデアが詰まったタイムループもの。2分間という極めて短い時間のループが繰り返されるという、一風変わった設定が特徴です。
あらすじ:2分間のループが生む小さな困惑
映画の舞台は、京都の老舗料理旅館。美琴(主人公)をはじめ、番頭や料理人、宿泊客たちは、2分間ごとに同じ時間に巻き戻るという奇妙なループに巻き込まれます。雑炊が無限に減らない、熱燗が温まらないなど、日常的な小さなトラブルが積み重なっていく中、登場人物たちは「ループから抜け出す方法」を模索していきます。
この映画のポイントは、通常のタイムループ映画とは違って、ループ時間が非常に短いこと。しかも、登場人物全員がループを共有しているため、深刻さよりもコミカルさが強調されているのが特徴です。
「リバー、流れないでよ」のユニークさ
2分間という短さ
タイムループものと言えば、1日や1週間がループするのが定番ですが、この映画ではわずか2分。しかもその短さを活かしたコミカルな展開が次々と描かれます。2分間という制限は、登場人物たちの行動を一層面白くし、彼らがループ内で何をできるかを限られた時間の中で工夫させます。
共有された記憶
通常のタイムループ作品では、主人公だけがループを認識して孤独に戦うことが多いですが、この映画では、登場人物全員がループの記憶を共有しています。これによって、みんなで原因を追究したり、行動を試したりするという、全く新しい形のタイムループ物語が展開されます。
ユーロッパ企画らしさが光るコメディ
映画のトーンは、全体的にコミカルで明るいです。シリアスな場面もあるにはありますが、重くならず、むしろループを「楽しむ」キャラクターたちの姿が多く描かれています。特に、小説家の小畑さんが締め切りから解放されたと喜ぶシーンなど、個性的なキャラクターが作品をさらに魅力的にしています。
ネタバレ:ループの原因は…?
さて、肝心の「なぜループが起こったのか」という点。多くのタイムループものでは、誰かがループを望んでいる、もしくは過去の修正をしようとしているのが原因だったりしますが、この映画でも同様の展開が一瞬示唆されます。主人公の美琴が、「今の時間がずっと続いてほしい」と祈ったことがループのきっかけだと一度は考えられますが、実はそうではありません。
実際の原因は、アイドルっぽいキャラクターがタイムトラベル中に引き起こした「未来からのトラブル」。彼女は未来からタイムマシンでやってきており、そのタイムマシンの故障が原因で2分間のループが発生していたという、ちょっとズッコケるようなオチ。ヨーロッパ企画らしい、肩の力を抜いた解決方法ですね。
まとめ:シリアスさのないタイムループの楽しさ
「リバー、流れないでよ」は、タイムループものとしては一風変わった、コミカルかつ軽やかな作品です。2分間という短さや、ループを共有するキャラクターたちのやりとりは、従来のタイムループ作品にない楽しさを提供してくれます。重いテーマではなく、日常の小さなループに巻き込まれる登場人物たちを見て、思わず笑顔になれる作品です。
ヨーロッパ企画ファンはもちろん、タイムループものが好きな方にもおすすめできる映画です。気軽に楽しめる作品なので、ぜひ観てみてください!
おまけ:ヨーロッパ企画のオススメ映画
没頭キャスト的、ヨーロッパ企画のオススメ映画は「サマータイムマシンブルース」とその派生作品「四畳半タイムマシンブルース」です!