#75 映画ドラえもん「のび太と空の理想郷」感想編:あらすじと警告後ネタバレあり
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映画好きの2人が映画ドラえもん「のび太と空の理想郷」について話しています。
8分頃からネタバレ全開になりますのでご注意ください!
YouTube版:https://youtu.be/q_8mvbdn8VU
映画本編はこちら
目次
「ドラえもんのび太と空の理想郷」のあらすじ
もしもどこかに何でも叶う夢のような楽園が存在していたら、空に浮かぶユートピアでの大冒険が始まる。
謎の三日月形の島を見つけたのび太は、それが探していたユートピアであると主張し、ドラえもんたちとひみつ道具の飛行船で島を探索する。
彼らがたどり着いた場所は、誰もがパーフェクトになれる楽園「パラダピア」であり、そこで彼らはパーフェクトネコ型ロボットのソーニャと出会う。しかし、楽園には大きな機密が隠されており、のび太たちはその謎を解き明かすために奮闘する。
「ドラえもんのび太と空の理想郷」の注目ポイント3つ
この映画はドラえもんシリーズの最新作であり、ドラえもん映画ファンでない私でも楽しむことができました。
前評判が通常のドラえもんとは異なり、大人も感動して涙するほどと聞いて興味を持ちました。
映画はユートピアという夢の楽園を舞台にした大冒険を描いており、展開も鮮やかでした。
アニメーション
「ドラえもんのび太と空の理想郷」には、良い点が3つありました。
まず1つ目は、動きの表現です。
アニメとしての人間の動きや道具の細かい動きが、懐かしさや可愛さ、美しさを兼ね備えたレベルで描かれていました。
メカっぽい動きやユートピアの機械的な要素も取り入れられており、非常に良かったです。
特に飛行機がメインの道具として活躍し、テーマとなっている点も印象的でした。
綺麗な脚本とストーリー
2つ目は、ストーリーの構造です。
タイムリープが組み込まれたプロットが展開されており、子供には複雑すぎないが、綺麗にまとまったストーリーラインだと感じました。
道具も最終的にはさまざまな飛行機グッズが登場し、最後はタケコプターが手元に残るという展開も良かったです。
タケコプターは初期のひみつ道具であり、ラストバトルで使われるなど、細かな演出が素晴らしかったです。
ドラえもんのワクワク感
3つ目は、ワクワク感です。
藤子・F・不二雄先生によるドラえもんの原点を感じさせる現代ファンタジーの要素が詰まっており、心躍る体験を提供してくれました。
ストーリーの良さや想像の部分のアイディア、ユートピアの世界観の作り込みなど、細かなイメージが丁寧に描かれており、本当に素晴らしいと感じました。
SFのワクワク感も十分に味わえる内容であり、一般のハリウッド映画にも引けを取らないと思えるほどです。
ドラえもんは懐かしい記憶を刺激する
また、ドラえもんシリーズのキャラクターたちの再会も、感慨深く、懐かしい気持ちにさせてくれました。
ドラえもんがポケットをまさぐる姿や、彼らとの友情が再び描かれていたことに、喜びを感じました。
私たちはドラえもんと一緒に成長してきたのですから、その声優さんの変化も全く違和感なく受けいれられます。
声優さんが変わったことに関わらず、思い出補正が入り、当時の感覚を完全に呼び覚まされたような気持ちになりました。
ネタバレ注意!意外な黒幕
黒幕は三賢人というキャラクターで、物語の中盤から彼らを作った博士がラスボスとして登場します。
このラスボスは個人として深くは掘り下げられません。
あくまで敵は、パラダピアという世界の思想、世界構造だったと言えるでしょう。
パラダピアは平和で平等な島であり、格差もなく理想的な場所として描かれています。
一方で多様性が認められず、個々の良さや自己の存在が押し付けられた価値観によって消されている世界でもあります。
これを、主人公ののび太が、ユートピアではなく、ディストピアだと主張します。
小さいコミュニティでの統一された価値観や絶対的な愛といった世界観には、共産主義や「1984」の影響も感じられます。
描かれたテーマ①:自己肯定
きみたちはそのままでいいんだというメッセージがこめられた映画でした。
そのメッセージは、向上心を否定していないだろうかと、大人の私にはひっかかる点がありました。
しかし、作品は子供たちに向けられたものであり、自己肯定のメッセージやポジティブな価値観を伝えることを目的としています。
大人の視点では物語の構造や締めくくりが気になるかもしれませんが、それはターゲットが異なるためです。
子供たちは学校や家庭で怒られることが多く、その中でポジティブなメッセージを受け取ることによってバランスが取れるのです。
この作品は我々大人に向けられたものではなく、子供たちに向けられた作品であることを念頭に置くべきでした。
描かれたテーマ②:自由
自由というものがテーマの映画であったようにも思います。
直接的には語られませんが、個人が圧政されるディストピアという世界、空に浮かぶユートピアという舞台。道具のテーマ飛ぶこと、この繋がり方には関心させられました。
久しぶりの映画ドラえもん
最後に観たドラえもんは「南極カチコチ大冒険」でした。
ドラえもん×クトゥルフでやばい、と事前の触れ込みが話題でした。
実際にドラえもん×クトゥルフでしたが、ターゲッティングの問題で、大人向けではありませんでした。
何十年か前の自分に対して作られた作品と感じたことで、一抹の悲しさを感じました。
「ドラえもんのび太と空の理想郷」感想まとめ
「ドラえもんのび太と空の理想郷」は、懐かしさと新しさを兼ね備えた作品であり、アニメの動き、ストーリー構造、ワクワク感など、多くの魅力がありました。
藤子・F・不二雄先生の原作を基にした丁寧な作り込みは、大人でも十分に楽しめる内容でした。
この作品を通じて、私たちは再びドラえもんとの冒険に出会い、感動を味わうことができました。