#63 映画「#マンホール」ネタバレ感想編:主演中島裕翔の怪演光るミステリー!
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*途中で某俳優さんの名前を誤って呼んでいますが、後に訂正しますのでご了承ください🙏
本日は、映画「#マンホール」を鑑賞後の熱い感想を語り合う会です。よろしくお願いいたします!
率直に申し上げて、本作は非常に面白かったです!記憶が新しいうちに良かった点をまとめましたので、ネタバレに配慮しつつ、その魅力を余すところなくお伝えできればと思います。
物語に引き込まれ、謎解きや次々と襲いかかる危機にハラハラドキドキしながら、最後まで息つく間もなく見終えました。
Youtube版はこちら:https://youtu.be/P0pl1_64Pgw
全体を通して非常に面白く、最後まで飽きさせない展開に魅了されました。
映像的な情報量は絞られていますが、その分、観る側の想像力と推理力を刺激する構成になっており、能動的に物語に参加しているような感覚を覚えました。
事前に様々な予想をしていたのですが、物語が進むにつれて容疑者が次々と現れ、「一体誰が…?」と疑心暗鬼になる瞬間が何度も訪れました。
最終的に伏線ではなかったとしても、怪しい点がいくつか散りばめられており、最後まで飽きることなく楽しめました。
予習編はこちら:https://youtu.be/QKA2Ul-2Qas
特に素晴らしかったのは、主人公・川村俊介を演じた中島裕翔さんの演技です。Hey! Say! JUMPのメンバーであることは周知の事実ですが、今回は彼の俳優としての底力を見せつけられた思いです。
物語の核心には触れませんが、彼の表情の変化だけで物語が雄弁に語られるシーンがあり、息を呑むほどでした。
イケメンや美しい人が極限状態に陥る姿は、映画ならではの醍醐味の一つです。日常では決して目にすることのない光景は、観る者の心を強く揺さぶります。
近年では、映画「検察側の罪人」での木村拓哉さんと二宮和也さんの演技が記憶に新しいですが、本作の中島さんの演技はそれに匹敵するほどの迫力と深みがありました。
映画の予告編はこちら:https://youtu.be/X57Bd67RMmY
特にラストシーンは強烈な印象を残しました。ネタバレを避けて詳細を語ることは控えますが、制作陣の並々ならぬ気合が伝わってくる、圧巻のシーンでした。
ラストシーンの素晴らしさは、序盤からの丁寧な積み重ねがあってこそだと思います。観る者を物語に深く引き込む、中島さんの滑らかな演技力に感服しました。
ネタバレなし!こんな人におすすめ:幅広い層が楽しめるサスペンス
ネタバレなしでおすすめできる人を挙げるとすれば、まずHey! Say! JUMPの中島裕翔さんのファンの方、そして、役者の魂が宿るような迫真の演技を求める方には間違いなくおすすめです。また、緻密なサスペンスや予想を裏切る展開が好きな方にも、自信を持っておすすめできます。小さな子供でも、一人でトイレに行ける年齢であれば、小学生高学年くらいから楽しめるかもしれません。
本作は、サスペンス要素とエンターテイメント要素のバランスが絶妙です。例えば、父親が登場するシーンや怪我の描写など、やや刺激的なシーンもありますが、誰もが楽しめるように配慮されています。ただし、子供は大人が想像する以上に世の中の汚い部分を知らない可能性もあるため、その点は考慮する必要があるかもしれません。この後、ネタバレありでさらに深く掘り下げていきますので、ご家族でネタバレなしで映画を楽しみたい方は、ここで読むのを止めて、ぜひ映画館へ足を運んでみてください。
(ここからネタバレあり)徹底考察!予想と真相、伏線と考察:衝撃の真相に迫る
ここからはネタバレありで、さらに深く本作を考察していきたいと思います。
予想と結果:的中と予想外の展開
予想が当たった部分と外れた部分についてですが、私の感覚では7割くらい正解していました。以前、深淵のプリンスが物語の重要な役割を担っているのではないかと予想していましたが、そこは完全に外れました。元カノが怪しいという点までは予想が的中したのですが…。
物語の展開:伏線と回収、そして驚きの真相
確かに、物語の大まかな流れは予想通りでしたが、矢島がCMで疑われる展開は予想外でした。突っ込みどころがいくつかあったのは否めませんが、物語の面白さを損なうほどではありません。例えば、Twitterを使っているのに他の連絡手段が電話だけだったり、事前に画像のやり取りをしているのにチャットをしなかったりするなど、エンターテイメントとして割り切って観る部分はあるかもしれません。
爆発のシーンは、ある意味予想通りでしたが、演出として非常に効果的だったと思います。ネタバレになりますが、本作の衝撃的な真相は、主人公だと思っていた人物が、実は別人の顔を整形して奪った人物であり、その奪われた人物の元カノが、5年前の事件の復讐のために彼をマンホールに閉じ込めたというものでした。
深淵のプリンス:SNS社会の象徴
深淵のプリンスは物語の本筋とは全く関係ありませんでしたが、CMのビジュアルは確かに魅力的でした。Twitter上で情熱的な投稿を繰り返す描写は、現代社会におけるSNSの功罪を反映していて興味深かったです。
緊迫のクライマックス:人間ドラマと寓話性
主人公の親友が深淵のプリンスに襲われるシーンは、中学生に負けたくないという主人公の焦燥感が伝わってきました。最後の、マンホールから脱出した後の黒木華さんとの対決シーンは、追い詰められた主人公が命乞いをする姿が印象的でした。その後の食事のシーンへと繋がる流れも秀逸で、主人公の人間性を浮き彫りにしていました。
ただ、最後のナイフでの格闘シーンは、いくら主人公が満身創痍とはいえ、体格差のある女性に力で敵わないのではないか、と思いながらハラハラしました。マンホールから出てきてからは、ある種の寓話として見ていましたが、二人が本格的な格闘を始めたのは、少し違和感がありました。まず行動不能にすることを優先するのではないか、と感じました。顔に切り取り線を書くというのは、演出としては面白いのですが、やや過剰な印象も受けました。
舞台設定:北関東のリアルな描写
舞台が渋谷のマンホールではないという考察もありましたが、本作の舞台は北関東、埼玉の大塚村という実在する場所だったようです。GPSが機能しない時の予想は、渋谷とその西側、渋谷と東大の間あたりと推測していましたが、最終的には北関東だったので、最初の予想は外れました。
集合写真に写っていた謎の人物が元カノだったという予想は的中しました。黒木華さんが犯人だというところまでは予想できませんでしたが、元カノが事件に関わっているというところまでは予想できていました。
SNSと警察の描写:現代社会への風刺
Twitterの闇を描いているという前評判もありましたが、そこまで強調されてはいませんでした。情報が錯綜する様子は描かれていましたが、誇張された表現は控えめだったと思います。YouTuberのくだりは、少し予想が外れた部分です。
警察についても、本当に警察なのか疑っていましたが、最終的には本物の警察だったようです。警察官の対応があまりにも事務的で、逆に不気味さを感じました。人間味が感じられず、機械と対話しているようでした。
密室劇としての評価:演出と課題
前半はほぼ密室劇なので、その点をどう評価するかは、観る人によって分かれるかもしれません。
画角など工夫は凝らされていましたが、やはり映像的な変化に乏しい部分は否めません。スマホをマンホールの上に投げて動画を撮影するという発想は、リスクが高すぎると思いましたが、演出としては効果的でした。
黒木華の演技:復讐に燃える女
黒木華さん演じる元カノの視点から考えると、最初は元カノを装って電話をかけているのですが、実際はずっとマンホールの近くに潜んでいたことになります。
深夜から明け方まで、人けのない廃校の近くで身を潜めていたというのは、想像を絶する苦労だったと思います。爆発直後に電話をかけてきたシーンで、彼女が黒幕だと確信しました。
動機と結末:悔い改めと人間性
動機よりもシチュエーションが先行している印象を受けました。遺体が発見されていないため、長期戦を覚悟していたのでしょう。彼女にとって最善のシナリオは、場所が特定されることだったのだと思います。主人公に過去の罪を悔い改めさせることが、彼女の真の目的だったのでしょう。
救出した時、主人公が本当に悔い改めていたかどうかわからなかったため、彼女は最後まで葛藤していたのではないでしょうか。主人公が俗物的な人物として描かれていたのは、ある意味良かったと思います。媚びる様子がなく、自分が優遇されて当然だと思っているような価値観が伝わってきました。最後の謝罪シーンでも、本心から反省しているようには見えませんでした。
まとめ
映画「#マンホール」は、観客の予想を良い意味で裏切るミステリー映画として非常に楽しめる作品です。中島裕翔さんの怪演が際立ち、観る人を物語に引き込む力を持っています。伏線を意識しながら観ると、2回目の鑑賞でも新たな発見があるはずです。
次回は、映画「バビロン」についてお話しします!