#212 映画「ウィキッド2:フォー・グッド」ネタバレ感想編:完全初見で驚いた「オズの魔法使い」との関係とイケメン過ぎるカカシと報われないブリキの正体

「ウィキッド完結編を観に行こう!」ということで、早速観てきました。アメリカでは2025年の11月から公開されていたんですね。正月明けのこのタイミングでようやく鑑賞できましたが、「そんな前からやってたんだ!」と驚いています。

感想として伝えたいポイントは、大きく分けて3つほどあります。

1. ミュージカルに対する「構え」の変化

まず最初にお伝えしておきたいのが、僕自身、前作(Part 1)をしっかりと予習して、内容を深く理解した上で今回の続編に臨んだということです。

よくある「ミュージカルって、なんで急に歌い出すの?」といった野暮なツッコミはもう言いません。もちろん、心のどこかで「お、突然歌い出したな」とは思いますけど(笑)、自分の中で「歌=心象風景の描写」として処理できるようになったんです。「ディズニー映画を楽しむためのスタートライン」にようやく立てたというか、しっかり教育されたなという感じですね。そこを否定していたら何も始まりませんから。

全体の感想としては、本当に良かったです。

「1と2、どっちが好き?」と聞かれたら、意見が分かれるところだとは思いますが、僕は「7:3」で2の方が好きですね。空気感というかモードが違うんです。1を観た人にはぜひ2も観てほしい。1は歴史に残る傑作という評価を得るでしょうけど、僕個人としては、より「大人」の視点で描かれた2の方がしっくりきました。

ちなみに、2時間ちょっとというコンパクトな上映時間も、観やすくて良かったポイントです。


2. 圧巻のオープニングと「ディストピア」な世界観

ここからは少し内容に触れます。(※ここから先はネタバレを含みますので、未鑑賞の方はご注意ください)

まず、冒頭の掴みが最高でした。前作を観てきたファンへの「期待していてください」という煽りが凄まじいんです。マーベルの『アベンジャーズ』シリーズの冒頭のように、アクション多めで力が入っていました。

物語は、マンチキンランドの街に「道路(黄色いレンガの道)」を作ろうというシーンから始まります。1の時は「明るい未来を考えよう」という幸せな雰囲気でしたが、2ではその道を作るために動物たちが奴隷化・家畜化されているという、ディストピアのような光景からスタートするんです。

そこで登場するのが、緑色の肌の「悪い魔女」ことエルファバ。彼女は今や環境テロリストのような活動をしていて、魔法の力で道路建設を邪魔していく。前作からの時間の経過を感じさせる演出でした。

一方、グリンダ(アリアナ・グランデ)はオズの体制側で着実に出世し、王子のフィアンセという絶頂の中にいます。この二人の対比がまた見事なんですよ。音楽も素晴らしく、グリンダがエルファバを元気づけるシーンでは、前作の名曲「ポピュラー」がうっすらと編曲されて流れたりして、サントラを聴き込んでいる人にはたまらないオープニングになっていました。


3. 『オズの魔法使い』との驚きのリンク

一番の驚きは、『ウィキッド』の中に、あの『オズの魔法使い』の物語がそのまま組み込まれていたことです。

てっきり、ウィキッドが終わった後に『オズの魔法使い』が始まるのかと思っていましたが、実際には物語の4分の1くらいが『オズの魔法使い』の裏側を別視点で描いたような構成になっていました。

ドロシーちゃんも登場しますが、最後まで顔は映りません。あくまで「エルファバとグリンダの視点から見た、ドロシーの冒険」なんです。

  • カカシの正体: エルファバへの愛を貫いたフィエロ(王子)が、彼女を守るためにカカシになったという経緯。
  • ブリキの正体: アリアナの現実のパートナー(イーサン・スレイター)が演じるボックが、不慮の事故(銃の暴発のような魔法の暴走)で瀕死になり、延命のためにブリキの体に改造されたという悲劇。

これら、カカシやブリキがなぜ誕生したのかという「バックスストーリー」が、非常に説得力のある形で語られます。原作ファンならたまらない展開でしょうね。


4. 悪の元凶と、救われないキャラクター

今回、一番の悪役として描かれていたのは、やはりマダム・モリブル(ミシェル・ヨー)でしょう。彼女が竜巻を起こし、そこにドロシーが乗ってやってくる。その結果、エルファバの妹であるネッサローズが家に潰されて亡くなってしまう……。

エルファバは妹を助けようとし、フィエロを守ろうとして、結果的に世間からは「悪い魔女」のレッテルを貼られていく。一方で、ブリキになったボックは住民を扇動して「悪い魔女を倒せ!」と叫んでいる。このあたりの「すれ違い」が本当に切ないです。

最後、エルファバはドロシーに水をかけられて溶けた……と思わせておいて、実はカカシ(フィエロ)が助けに来るという展開は、おとぎ話として非常に美しかった。地位も見た目も失い、カカシとなってしまったプレイボーイの王子が、それでも彼女を愛して一緒に砂漠へ去っていくラストにはグッときました。


まとめ

今回の完結編は、1に比べてキャラクターたちが精神的に成熟していて、「理不尽な現実を飲み込む力」が描かれている分、大人の方が感情移入しやすいと感じました。

映像の作り込みも凄まじく、歌のシーンはすべて撮影現場でリアルタイムに歌わせているそうです。そのおかげで、空中を浮遊しながら歌うシーンなども非常にリアリティがありました。

日本での公開は2026年3月6日とのことですが、観る前に前作を一度おさらいしておくと、さらに楽しめると思います。ストーリーを頭に入れておけば、英語での鑑賞でも十分に理解できるはずです。

最後に余談ですが、僕もミュージカルを勉強しようとフロリダで舞台版の『ライオンキング』を観てきました。英語が難しくて細部までは聞き取れませんでしたが、こうした生の芸術に触れるのはいい経験ですね。

ぜひ皆さんも、劇場でこの壮大な物語の結末を体験してみてください。

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