#165 映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』ネタバレ感想編:大統領選の2024年にピッタリ?!面白いから評価気にせず観に行って
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こんにちは!今回は映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』について、ネタバレを含めながら感想をお届けします。この映画は10月初頭に公開され、既に多くの観客を惹きつけています。
本作はアメリカの分断をテーマに描かれており、特に制作会社A24が最高製作費を投入している点も話題です。緊張感あふれるストーリー展開や社会背景に鋭く切り込む描写が特徴で、まさに今のアメリカの現状を反映しているとも言える作品です。
本編の一部が公開されている予告編もぜひチェックしてください!
目次
あらすじ:分断されたアメリカとジャーナリストたちの冒険
連邦政府から19の州が離脱したアメリカでは、テキサス州とカリフォルニア州の同盟からなる「西部勢力」と政府軍の間で内戦が勃発し、各地で激しい武力衝突が繰り広げられていた。
就任3期目に突入した権威主義的な大統領は勝利が近いことをテレビ演説で力強く訴えるが、ワシントンD.C.の陥落は目前に迫っていた。
戦場カメラマンのリーをはじめとする4人のジャーナリストは、14カ月にわたって一度も取材を受けていないという大統領に単独インタビューを行うべく、ニューヨークからホワイトハウスを目指して旅に出る。彼らは戦場と化した道を進むなかで、内戦の恐怖と狂気を目の当たりにしていく。
アメリカと銃の歴史
本作のテーマの一つには、アメリカと銃の歴史もあります。アメリカはもともとイギリスからの独立を銃によって成し遂げた歴史を持つ国です。このため、銃は単なる「武器」ではなく「自由の象徴」としての側面もあります。
映画の中でも、銃を手放せないアメリカの根深い思想が反映されており、銃を持つことで自由を守るという感覚が伝わってきます。観客は、この歴史と思想がどう現代のアメリカ社会の分断に影響しているのかを改めて考えさせられるでしょう。
ジャーナリストたちの成長を描いたロードムービー
また、この映画は単なる戦争映画ではありません。むしろ、若いジャーナリストが「真実」を追求する過程を通じて成長していく物語がメインで、まるでロードムービーのように各地を転々としながら物語が進行します。
特に、新人の弟子とその師匠である戦場カメラマンが旅を通して次第に変化していく様子が、観る者に強い共感を呼び起こします。ときに師匠がくじけそうになるシーンや、逆に弟子が頼もしく成長するシーンなど、登場人物たちの心理描写も丁寧で、ストーリーに引き込まれること間違いなしです。
主役はスパイダーマンのヒロイン
本作の主役には、かつて「スパイダーマン」でヒロインを務めたキルスティン・ダンストが起用されています。彼女は、戦場カメラマンの師匠という役どころで、弟子を育て上げる一流の戦場カメラマンとして登場します。
ダンストは現場における経験とジャーナリズム精神を若き弟子に伝え、困難な戦場をともにすることで成長させていきます。アメリカの内戦という極限状況下で、弟子が師匠の期待を超えて成長していく姿は圧巻です。
戦争映画上から見るか下から見るか
戦争映画において、「上から見るか、下から見るか」は重要な視点です。
上は大統領や軍のトップ視点。具体例は、インデペンデンスデイ。
中は現場の軍人視点。具体例は、オールユーニードイズキルや
下は一般市民視点。具体例は、宇宙戦争。
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』は、まさに「下から見る」視点に立っています。つまり、観客は戦争の全体像ではなく、最前線での混乱や市民が巻き込まれる様子を目の当たりにします。これによって、極限状態でジャーナリストたちが何を感じ、どのように動くのかというリアリティが際立っています。
死が遠くなった現在
現代において、日常生活の中で「死」を感じることは少なくなりました。しかし、この映画では、内戦の中での生死の選択がリアルに描かれ、観客は「死」に対する考えを改めるきっかけを得るでしょう。
日常からは遠く感じられる死や恐怖が現実のものとなる中で、ジャーナリストたちが何を選択するのかが強く描かれています。
日本の政府転覆テロの歴史
アメリカの内戦をテーマにしている本作ですが、日本の歴史においても、政府転覆を狙ったテロや反乱がいくつか発生しています。
代表的な例として、戦前の大正・昭和初期に発生した「2・26事件」などがあり、社会不安や不満が過激な行動に発展する可能性を示しています。このような歴史を振り返ると、現在でも社会の不安定さや不公平が社会を揺るがす危険性を考えさせられます。
アメリカの分断の中で、なぜ革命が起こりうるのか、その背景や歴史的な流れを考えさせられる点も、観客にとって新たな視点をもたらします。
社会福祉を大事にしないと革命が起こる
本作のメッセージからは逸れますが、社会が抱える貧富の差や福祉の欠如が革命の引き金になりえます。
社会福祉は、市民の生活の安定や安全保障に不可欠です。過去の革命や反乱の多くは、貧困や不平等に端を発し、生活が脅かされた人々が声を上げることで始まりました。
生きるか死ぬかまで追い込まれると、人は暴力によって革命を起こすことが、歴史が証明しています。暴力革命は決して対岸の火事ではなく、私たちはそ薄氷の上を生きているのです。
評価を気にせず観てみる価値アリ!社会問題を反映した骨太な作品
この作品は、単に「アメリカの内戦」を描くだけでなく、分断と混乱が深まる現代社会を象徴的に表現した寓話でもあります。全体的にシリアスなテーマでありながら、ロードムービーのような冒険心と、ジャーナリズムの情熱が心に残る一作となっています。
「内戦」「分断」「真実追求」など重厚なテーマが描かれる一方で、映画的なエンターテインメント要素も十分。全体を通して映像も非常に美しく、臨場感あふれるカメラワークも相まって、一つの作品として見ごたえが十分です。話題作のため、ぜひ多くの方にこの映画を評価にとらわれずに観ていただきたいです。
映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』、あなたもぜひ劇場でその緊張感とメッセージを体感してみてください!
こっちはマーベルの「シビル・ウォー」間違えないよう注意です笑