#162 映画「悪魔と夜ふかし」ネタバレ感想編:オカルト番組が巻き起こす恐怖の放送事故!日本で実話っぽくするなら笑っていいともとラヴィットが元ネタになるか?!
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みなさん、こんにちは!今日は、話題のホラー映画『悪魔と夜ふかし』について紹介していきます。この映画は2024年10月4日に公開され、さっそく観てきましたので、ネタバレを含むレビューをお届けします。
映画のタイトルや予告編からも分かる通り、『悪魔と夜ふかし』は少しホラーの匂いが漂う作品です。トークショー形式で物語が進行するという独特な設定が目を引きますが、実際どのような内容だったのか、詳しく見ていきましょう。
目次
「悪魔と夜ふかし」概要
2023年に公開された超自然的ホラー映画『悪魔と夜ふかし』(原題:Late Night with the Devil)は、1970年代の深夜トーク番組を舞台にした、斬新かつ恐怖を巻き起こす作品です。
コリン・ケアンズとキャメロン・ケアンズ兄弟による脚本・監督・編集のもと、デヴィッド・ダストマルチアン、ローラ・ゴードン、イアン・ブリスといった才能ある俳優たちが出演。
1977年のハロウィンに起きた出来事を描いたこの映画は、見ている者にまるで生放送中に起きる事件を目撃しているかのような緊迫感をもたらします。
「悪魔と夜ふかし」あらすじ:トーク番組での恐怖の生放送
物語の舞台は1977年、アメリカのテレビ放送局UBCの深夜番組「ナイトショー」。司会者のジャックは、視聴率低迷に悩んでおり、オカルトに関連する話題でショーを盛り上げようとします。
その日のメインゲストは、悪魔との対話をテーマにした書籍の著者であるJA博士と、悪魔に取り憑かれた少女リリー。この設定だけでかなり興味を引きますが、放送中に次々と奇怪な現象が起こり、やがて取り返しのつかない事態に発展していきます。
深夜番組×ホラーの新鮮さ
この映画の最大の魅力は、70年代の深夜トークショーという設定を巧みに活かした点にあります。当時の深夜テレビには、どこか危険な雰囲気とスリルが漂っており、その緊張感がホラー要素と見事にマッチしています。通常のホラー映画とは異なり、リアルタイムの生放送という緊迫感が視聴者を映画の世界へと引き込む手法は非常に斬新です。
さらに、ファウンド・フッテージ(found footage)形式を取り入れているため、視聴者はまるでその場にいるかのような臨場感を味わうことができます。カメラを通して目撃する不気味な現象や、徐々に明らかになる悪魔の存在に、観客は映画が進むごとに深い恐怖へと引き込まれていきます。
見どころ:悪魔の生出演が巻き起こす悲劇
映画の中で特に印象的なのは、悪魔に取り憑かれた少女リリーが登場する瞬間です。最初はトークショーの一環として進行するのですが、リリーが徐々に異常な行動を見せ始め、スタジオ内の緊張感が一気に高まります。
司会者ジャックは、視聴率を取るためにあらゆる手段を講じますが、その代償はあまりに大きく、番組は想像を超えた結末を迎えることに…。
主人公ジャックの人物像:視聴率に追い詰められた男
司会者ジャックのキャラクターもこの映画の魅力の一つです。彼は決して狂人ではなく、どこにでもいる普通の人物。しかし、視聴率のためにリスクを冒してでも危険な企画に挑む彼の姿には、人間の弱さや野心が色濃く描かれています。
彼がどこまで追い詰められているのか、そしてなぜここまでリスクを取らざるを得なかったのかが映画の鍵となっています。
ジャック・デルロイは、単なるホラー映画の主人公という枠に収まりません。彼は名声と成功を追い求めるあまり、悪魔との契約に手を染め、その代償として最愛の妻を失うことになります。この「成功の裏側に潜む闇」というテーマは、彼のキャラクターを通して深く描かれており、映画の中核を成す要素でもあります。
ジャックの悲劇は、古典的なギリシャ悲劇のようでもあり、彼の傲慢さが最終的に彼自身の破滅を招く様は観客に強烈な印象を与えます。成功への執着がもたらす結末、そして人間の欲望の恐ろしさが、観客の心に深く突き刺さります。
1970年代の雰囲気と映画の魅力
『悪魔と夜ふかし』は、1970年代という時代背景をうまく活かしている点も見逃せません。
アメリカの深夜番組のレトロな雰囲気や、オカルトブームの時代特有の緊張感が映画全体に漂っています。この点では、少し懐かしさを感じる方もいるかもしれません。
日本のバラエティ番組を思わせる瞬間
映画内の番組進行が、日本のバラエティ番組「笑っていいとも」のような雰囲気を持っているという点も面白いです。もし「いいとも」の生放送中に悪魔が降臨してきたら…なんて想像すると、恐怖と笑いが入り混じったカオスな状況が思い浮かびますね。
この作品は、オカルトやホラーが好きな人だけでなく、70年代のレトロなテレビ文化に興味がある人にも刺さる映画です。懐かしさと恐怖が入り混じった世界を楽しみたい方に、ぜひおすすめしたいです!
映画の結末:生き残るのは…
映画のクライマックスでは、スタジオ内で次々と悲劇が起こります。生き残るのはわずか一人…。どのキャラクターが生き残り、どのような運命を辿るのかは、ぜひ映画を見て確認してみてください。スリリングな展開にハラハラさせられること間違いなしです。
『悪魔と夜ふかし』の評価と感想
実際に観た感想としては、かなり満足度の高い作品だと感じました。映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」では97%という高評価を獲得しており、その理由も納得です。ホラーとしての緊張感はもちろん、トークショー形式で進む独特のストーリーテリングが他にはない魅力を持っています。
ただし、人によっては「懐かしさ補正」が入っている部分もあるかもしれません。アメリカのトークショー文化に詳しい人なら、さらに深く楽しめるでしょうし、70年代のホラー映画好きにはたまらない作品です。
制作背景と評価
本作は、オーストラリア、アメリカ合衆国、アラブ首長国連邦の共同制作によって生まれました。制作が発表されたのは2022年2月で、2023年3月にサウス・バイ・サウスウエスト映画祭で初めてお披露目されました。
また、ホラー小説の巨匠スティーブン・キングからも絶賛を受けたことでも話題に。2024年にはアメリカ国内で劇場公開され、すでに多くのホラーファンや批評家から高い評価を得ています。
結論
映画『悪魔と夜ふかし』は、単なるホラー映画ではなく、1970年代のテレビ文化とオカルトブームを背景にした一風変わった作品です。視聴者を巻き込むスリリングな展開と、懐かしさを感じさせる演出が見どころ。特に日本のオカルト番組ファンにとっては、懐かしい感覚を呼び起こすかもしれません。
怖すぎず、でもちょっぴりゾクッとさせられるこの映画、気になった方はぜひ劇場で観てみてください。生放送での放送事故級の恐怖を体感できます!
キャスト
- デヴィッド・ダストマルチアン:ジャック・デルロイ(「ナイト・アウルのジャック・デルロイと共に行こう」のホスト)
- ローラ・ゴードン:ジューン・ロス=ミッチェル(超心理学者、作家)
- イアン・ブリス:カーマイケル・ヘイグ(元マジシャン、懐疑論者)
- ファイサル・バズィ:クリストゥ(霊能者)
- イングリッド・トレッリ:リリー・ダボ(集団自殺の生存者)
- リース・オーテリ:ガス・マコーネル(ジャックのアシスタント)
- ジョルジーナ・ヘイグ:マデレーン・パイパー(ジャックの亡くなった妻)
- ジョシュ・クォン・タルト:レオ・フィスケ(「ナイト・アウルのジャック・デルロイと共に行こう」のプロデューサー)