#23 映画「ヒメアノール」ネタバレ感想編:古谷実ファン2人が実写版を見た結果

今回は蔵出し回。私と谷さん2人が好きな漫画家、古谷実先生の作品「ヒメアノール」が実写化されたので、早速鑑賞し感想を言い合いました。映画の公開は2016年5月末で、収録は2016年6月に行われたものです。2017年7月からTBSがくりぃむしちゅー有田哲平さん主演で「わにとかげぎす」実写化放送するらしいので、このタイミングで配信しようと思いました。

こんにちは、今日は、実写映画『ヒメアノール』について、僕と友人の谷さんとで感想を語り合いたいと思います。二人とも原作漫画が大好きだったので、その視点から映画版をどう感じたか、語っていきます。この記事はネタバレを含みますので、まだ映画を観ていない方はご注意ください!

映画の感想:食欲がなくなるほどの衝撃

まずは映画全体の印象についてですが、正直言って、僕はこの映画を観た後、しばらく食欲がなくなりました。理由は簡単で、非常にグロテスクなシーンが多く、暴力描写が強烈だったからです。谷さんも同じ意見で、終始「激しい映画だな」と感じたとのこと。特に後半の暴力シーンは、かなり過激です。

原作と映画の違い:森田の動機

次に、原作と映画の違いについて。原作では、森田というキャラクターが「病気だから仕方ない」といった形で、ある種の曖昧な動機で連続殺人を犯していきます。つまり、彼の行動には明確な理由がなく、ある種の運命的なものとして描かれていました。

しかし、映画では彼の行動に理由が与えられています。中学時代にいじめを受けていたことが、彼を狂わせた原因として描かれています。この設定の違いが、原作ファンとしては少し違和感がありました。原作の曖昧さが、むしろ恐怖を増幅させていたと思うので、映画版でその理由がはっきりさせられたことで、少し肩透かしを食らったような感覚です。

映像と音楽が生む緊張感

ただ、映画としてのクオリティは非常に高かったと思います。特に森田が殺人を犯すシーンは、音楽とカメラワークが絶妙に緊張感を演出しており、観客としても「いつ何が起こるか分からない」という恐怖感に包まれました。谷さんもこの点は絶賛しており、「グロいだけじゃなく、演出が巧みだった」と評価しています。

映画を通して感じた共感と切なさ

最後に、僕が映画を通じて感じたことを話したいと思います。映画のラストシーン、森田と主人公が子供時代に遊んでいた回想シーンが流れるのですが、このシーンがすごく心に響きました。お互い大人になり、今は全く違う人生を歩んでいる二人。それでも、かつて友達だった記憶がふとよみがえる瞬間は、観ていてとても切なかったです。

この映画を観た後、僕は「この映画は大人になった男の子たちにこそ観てもらいたい」と強く思いました。少年時代の友達との思い出や、今では戻れない過去への懐かしさ。そういった感情が、ラスト数分の映像で一気にこみ上げてきました。谷さんも「自分の過去と重ね合わせて観てしまった」と語っており、二人とも共感する部分が多かったです。

おすすめできる層とその理由

この映画を誰におすすめするかと言われると、やはり「かつて少年だった大人の男性」に見てもらいたいですね。女性にはどう共感してもらえるか分かりませんが、少年時代の友達との思い出がよみがえる感覚は、多くの男性が持つ共通の感情なのではないでしょうか。

映画『ヒメアノール』は、ただのサイコホラー映画ではなく、人間の心の奥底に潜む孤独や恐怖、そして過去への郷愁を描いた作品だと感じました。原作ファンとしては、少し物足りなさもありましたが、映画版ならではの魅力もたっぷり詰まっています。興味がある方は、ぜひ一度観てみてください!

以上、次回の感想記事もお楽しみに!

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