#154 漫画実写化「七夕の国」ネタバレ感想編:旗のカササギのオチよりもこのタイミングでドラマ化の方が謎なミステリーの面白がり方
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寄生獣でおなじみの岩明均先生の作品がディズニープラスで実写化!
まさかのディズニープラスで、岩城仁先生原作の「七夕の国」が実写化されました。
寄生獣の後に、この作品がドラマ化されるとは思いもしませんでした。
原作「七夕の国」は、96年から99年にかけて連載されていた作品です。
少し前まで原作漫画は手に入れにくかったですが、実写化に併せてkindle版が利用できるようになりました。
七夕の国のあらすじ
パンッ——
ある日、弾けるような乾いた音と共に、ビルや人が謎の“球体”にまるくエグられた。
日常を突然おそった怪事件。
真相の解明に、物に触れず小さな穴をあけるという役に立たない“超能力”をもつ大学生・南丸洋二(ナン丸)が巻き込まれる。
仲間と共に事件のカギとなる閉鎖的なある町を訪れたナン丸は、彼の超能力がこの町の“丸神家”という一族だけに受け継がれるものだと知る。
そしてそれは、怪事件を起こした“球体”を操る力だった…。
「事件と同じ力が、なぜ俺に?」
さらにナン丸たちは、町の不気味な謎に気づきはじめる。
6月に行われる、季節はずれの七夕祭り
何かに囚われているような、町民だけが見る悪夢
ナン丸も血を引く、丸神一族の掟
そして、その謎の背後には球体の力で次々と人をエグり消し去る“丸神頼之”と呼ばれる男の影が…。
「悪夢を、終わらせる」そう呟く丸神頼之の目的とは?
町民たちが隠しているものとは?
球体の力はなぜ、何のために、ナン丸たちに与えられたのか?
すべての謎は複雑に絡み合い、やがて、ある衝撃的な一つの答えにつながっていく——。
七夕の国がオススメの人
七夕の国は、基本的にはミステリーです。
そのため、謎解要素が大きいTRPG(テーブルトークRPG)やクトゥルフ神話系が好きな人には刺さるかもしれません。
また、民俗学的なミステリーでもあるので、宗像教授シリーズが好きに人も気に入るはずです。
実写化の印象
ディズニープラスで配信されているドラマ版を見た限りでは、テンポがゆっくりで、人によって好き嫌いがあるかもしれません。
ただ、その丁寧な描写や、岩井俊二監督の「四月物語」を彷彿とさせる自然なアドリブっぽいシーンが魅力的です。
テーマは青春とモラトリアム
実写版では、就職活動を控えた大学4年生のアイデンティティ探しが重視されています。自分は何者かというテーマが、原作よりも強調されている印象です。
キャリアデザインや自分探しといった要素が乗っかってきて、丸神の里を通して自分を見つけていくストーリーになっています。
まとめ
「七夕の国」はTRPGや民俗学的なアプローチが好きな人にはオススメです。
実写版も丁寧に作られており、ゆっくりとしたテンポで進む謎解きが楽しめます。
このタイミングでのドラマ化は謎ですが、その分熱いファンに支えられた作品といえるでしょう。
最後まで見ると、カササギの旗のオチやミステリーの解明が楽しめるので、ぜひチェックしてみてください。